家の寿命を延ばすには通気が大切だと言われています。
日本の神社、寺院、古民家等は通気があることで長い年月をその地域の風土に耐えて現在に伝えられています。
木造建築は先人たちの知恵と技術、工夫によって作られてきました。

現代は空調機器によって昔から比べるとはるかに住み心地のよい空間を作り出しているというようにみえますが、
空調機器の力で克服することを優先しているようにみえます。

製材・建築と携わってきたものにとって今の建築は、
「素材の長所を活かしきれない家づくり」と思われます。

人間に例えると、体調を崩した人が薬やサプリメントに頼り、その効力がなくなれば、それ以上の薬を必要とする。
本来ならば、自分自身の体に備わった対応力があるにも関わらず、薬の力で抑えようとしている、自らが体力を養える環境を整えることが大切だと思うのですが…

住宅も外部と内部の温度との差が結露を生んだり、気密性や通気性のなさがカビやダニ等の発生を助長することにもなっています。
そして、体に害を与えることの原因を作り、水分が部屋の内部だけでなく壁内にも及んだ時には住宅の寿命を短くすることになりかねないのです。

エジソンの農薬という話を聞いたことがあります。
「野菜に虫がつくので農薬を作ってほしい」という依頼で農薬を作ったのですが、効果がないということで農効を強くしていった結果、
野菜は全部枯れてしまったという話です。

家づくりにあっても機械の力に全てを頼るのではなく、自然の力・木が持つ力を使いながら先人たちの知恵を理解し、家づくりに活かさなければいけないと思います。

自然や環境と共存を図りながらの家づくり
そのため一つの方法として、自然素材の有効活用を考えながら快適性を重視した家をお届けできるよう、他社と考え方を異にした設計施工に心がけています。